横浜中田教会 説教要旨 2024年10月20日

創世記第2章18節~25節 (旧3頁) エフェソの信徒への手紙第5章29節~33節 (新358頁)

エフェソの教会へのパウロの手紙に基づいて、信仰における家庭生活や人間関係の在り方について語られています。特に、21節の「キリストに対する畏れをもって、互いに仕え合いなさい」という言葉は、夫婦、親子、奴隷と主人といった家庭内の関係すべてに共通する原則として述べられています。信仰生活は日常生活と切り離すことはできません。教会の中と外で違う生活を送っているのではなく、教会から押し出されて精白の場へと遣わされているのです。パウロは、教会の人々が直面していた日常生活の課題に対して、キリストと教会の関係を基盤とした人間関係、家庭生活について励ましと慰めを持って語っています。 キリストの愛は「互いに仕え合う愛」です。妻は夫に仕えることを、夫は妻を愛することを求められています。これはキリストと教会の関係性から語られています。 洗礼についても、キリストと教会の関係で説明され、信仰者がキリストと一つに結ばれることが示されています。洗礼はキリストと共に古い自分が死に、新しく生まれ変わる決心を表します。 キリストとの一体性は創世記の「二人は一体となる」との言葉によって表されています。人間は罪のためにばらばらな存在ですが、キリストの愛によって和解し、一つの体として生きることが可能になっています。 教会は一人一人の違いを超えて、キリストの霊に導かれ、一つの体とされています。その体を生かすのは、主の霊による命であり、聖餐はその霊的な糧です。わたしたちは、ばらばらな存在でありながらも、共にキリストの体として生き、愛し合い、罪を赦し合いながら一つの共同体を形成してゆくことができます。「二人は一体となる」という言葉が教会において実現されます。この偉大な秘儀に励まされ、支えられて新しい神の創造の業が完成に向かうのです。