横浜中田教会 説教要旨 2024年9月15日

レビ記第19章1節~18節(旧191頁)

エフェソの信徒への手紙第4章25節~32節(新357頁)

エフェソ 4 章 25~32 節では、キリストに結ばれた者の新しい生き方

について述べられています。まず、「嘘をついてはいけない」「怒ったま

までいてはいけない」「盗んではいけない」といった道徳的な規律が紹介

されますが、パウロが伝えたいのは、それ以上にイエス・キリストを信

じ、救われた者としての新しい生き方です。この生き方は、ただルール

を守ることではなく、キリストに結びつき、その愛や恵みを生活に反映

させることです。

まず、嘘をつくことをやめ、真実を語ることの重要性が説かれていま

す。ここでの「真実」とは、単に思っていることを口にするのではなく、

キリストの福音や救いの喜びをもって他者に接することです。教会内で

は特に、この「真理」を信仰の兄弟姉妹に対して語り、互いを建て上げ

るように励まされています。

次に、怒りについて語られています。怒りそのものは否定されていま

せんが、その感情を罪へと発展させないように注意が促されています。

怒りをそのまま持ち続けると、悪魔の誘惑に陥りやすくなるため、日が

暮れる前に怒りを手放すことが勧められています。

さらに、盗みについても、ただ盗む行為をやめるのではなく、正当な

労働を通じて他者に分け与える生活が奨励されています。初代教会のよ

うに、得た収入を困っている人々と分かち合うことが、キリストの教え

に基づく生活の一部とされています。

最後に、聖霊の働きにより、私たちが新しい生き方を続けられることが

保証されています。互いに親切にし、憐れみの心を持ち、キリストが私

たちを赦してくださったように、互いに赦し合うことが求められていま

す。キリストの十字架の恵みによって、私たちは何度でも新しい生き方

を始めることができるからです。