横浜中田教会 説教要旨 2024年6月23日

イザヤ書56章1節~8節(旧1153頁)  エフェソの信徒への手紙3章1節~7節(新355頁)

3章は「あなた方異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となっている」という書き出しで始まります。パウロは異邦人伝道師としての使命の結果、囚人となっていますが、彼はこれを恥じることなく、むしろ喜んでいます。彼が「キリスト・イエスの囚人」と名乗るのは、キリストに使えることを誇りに思っているからです。パウロが囚人となったのはキリストの福音を伝えるためであり、その結果、社会的地位や評価を失ったかもしれませんが、彼はそれを恥じることなく、むしろ誇りとしています。

 パウロは以前、偽りの正義に囚われ、キリスト者を迫害していましたが、キリストとの出会いを通じて本当の救いを知りました。そして、救いの計画を啓示されたことを語っています。その計画とは、異邦人もユダヤ人と共に神の国を受け継ぐ者となったことです。異邦人もユダヤ人と同じく、神の国を共に受け継ぐものとして、キリストの身体である教会に属し、救いの約束に与る者です。教会は一つの体であり、異邦人を欠いては成立せず私たち一人一人も同様に欠かせない存在です。パウロは獄中でも希望を持ち続け、紙の家族に多くの人を招くことを使命とし、福音を伝え続けました。

 新型コロナウイルスに対する不安が軽減されつつある中で、体の自由が利かない方や世間とのつながりが乏しい方にとっては、より一層孤独が深まるように思えるかもしれません。けれども、神さまの救いの計画を一人一人に用意してくださっています。そしてその恵みに皆と共に与ることができると約束してくださっています。苦難の中に在っても、主が共におられ主の御腕に囲われていることを思い起こして、福音に仕える者としてキリストの救いを信じてこの命を輝かせて参りたいと願います。