横浜中田教会 説教要旨 1月14日

聖書 エレミア書 第31編31-34節 マルコによる福音書 第16章9-20節 説教題 「新しい言葉」 杉山 悠世 牧師

 

<説教要旨>

 復活したイエスさまは、最初にマグダラのマリアに現れました。でも、誰もマリアの話を信じてくれませんでした。二人の弟子が田舎に向かう途中にも、イエスさまが訪ねてくださいました。しかし、また、誰もその話を信じてくれませんでした。なぜでしょうか。それだけ、復活が信じがたい出来事だったからです。また、弟子たちも、ガリラヤからイエスさまに従ってきた人たちも悲しみに暮れて、心を閉ざしてしまっていたからです。誰も、「主は生きておられる」という喜びの知らせを受け入れられなかったのです。

 イエスさまは弟子たちに現れると、彼らの不信仰と頑なな心をおとがめになりました。「復活されたイエスを見た人々の言う事を、信じなかったから」(14)だと言います。それだけではなく、信じる事のできなかった者に、福音宣教という大きな使命をお与えになるのです。「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。」( 15)と。信じない者を信じる者に、そして信じたものを宣教に遣わされるのです。その使命は今、現代に生きる私たちにも引き継がれています。イエスさまの弟子として私たちは世界へと遣わされています。それぞれの生活の場、家庭や職場、学校も遣わされた場です。世界中どこであっても、イエスさまの救いを必要とする、「全世界」に含まれているのです。イエスさまに出会って、信じ、洗礼を受けた者は皆、福音を宣べ伝える務めに遣わされています。私たちには特別な奇跡や、病の癒しはできません。けれども、弟子たちと同じく、福音の使命に遣わされている私たちに与えられているものがあります。それが、「新しい言葉」です。私たちは、「新しい言葉」、神さまからの「新しい救いの契約」である、キリストの十字架と復活を語る使命に遣わされています。そして、その使命によって、マルコによる福音書の「結び」に連なる働きを続けているのです。